こだわりのお洒落なカフェは何故3年以内に閉店してしまうのか?飲食店の販促をアラフォーオヤジ目線で「おもしろおかしく」考えてみる

飲食店を2店舗経営しています。POP制作などの販促やオヤジギャグと飲酒を担当しています。私が作ったPOPやオヤジギャグを参考に飲食店の販促について「おもしろおかしく」オヤジ目線で考えます。

口コミの功罪

今回「食べログ」について書いていこうと思っていたのですが、先日、ご来店のあったお客様が参考になるので、今回もちょっとだけ脱線して紹介します。

 

この話は食べログなどの「口コミ」とも大いに関係があるので、ちゃんと読んでくれると嬉しいです。

 

私たち飲食店はネットに色々と書かれます。

「良いこと」だったり、「悪いこと」だったり、「それ、うちの店のことじゃないでしょ?」ということまで書かれます。

食べログ」「Twitter」「インスタ」「LINE」「Facebook」「ブログ」などに書かれます。

好き勝手に書かれます。

 

「良いこと」なら嬉しいですが、「悪いこと」を書かれると、私も人間なので正直落ち込みます。

 

 

そうそう、先日ご来店のあったお客様の話に戻しますね。

 

全員男性の8人グループでのご来店。おそらく初めて。

年齢は50代後半かなあ。

 

そのうちの一人のお客様が元イタリアンのシェフだったようです。

 

そのお客様は私たちが提供する料理に対し、質問やアドバイスをしてきます。

「やれこのピザはどうだ」

「やれこのパスタはどうだ」

「やれこの料理はどうだ」

 

私は(もちろん最高の笑顔で)

「貴重なアドバイスありがうございます」

「調理スタッフに伝えますね」

 

基本的に

お客様からのアドバイスは完全無視です。

勘違いしないでほしいのですが、お客様をバカにしているわけでは決してないです。

本当に貴重な意見だと思っています。

だって「美味しかったよ」という表現はしてくれても、99%の人は店の人間に対し料理や接客のアドバイスはしませんから。

 

接客に関して、こちらの不手際があった場合はもちろん受け入れ謝罪し改善します。

ただし、料理や店作りに関してのアドバイスは、よっぽどのことがない限り

完全スルーです。

私も大人ですから、もちろん笑顔で「貴重なご意見ありがとうございます」と答えますが、お客様からの意見を取り入れるつもりは全くないです。

 

今から4~5年前、都内にこんなラーメン店がありました。

nikkan-spa.jp

当時マスコミにもバンバン取り上げられて、複数店舖を構え、カップラーメンにもなったくらいの有名なラーメン屋さんでした。私も何度か行ったことがあります。

 

食べログ」などのネットに

「やれ味が薄い、やれ味が濃い、やれ麺がどうだ、やれスープがどうだ」と書かれたそうです。

有名店だっただけに、ネット上の口コミの数はハンパなかったと考えられます。

もちろん「良いこと」を書く人もたくさんいたはずですが、

「悪いこと」を書かれると、その数が「良いこと」よりも圧倒的に少なかったとしても、「悪いこと」の方に引っ張られてしまいます。

 

「99件の良い」よりも「1件の悪い」に気を取られてしますのです。

 

このラーメン店主も少数の「悪いこと」に引っ張られてしまったようです。

「味が薄い」と書かれれば、味を濃くする。

味を濃くすると、今度は別の客から「味が濃い」を不満の口コミを書かれる。

 

こうなると自分が純粋に「美味しいラーメンを食べてもらいたい」と思う気持ちがどこかへ行ってしまい、もう自分の思い描く美味しいラーメンが分からなくなってしまったのでしょう。

この店主は終いにはノイローゼ気味になり、全ての店をたたんだそうです。

 

アラ探しばかりするお客さんって実際にいます。

そういうお客様はどこの店に行っても同じような感じです。

店にクレーム(または善意のアドバイス)することによって、「自分の方が上だという優位性を保ちたい」だけなのです。

店の対応や味や雰囲気とは全く別次元で飲食店を利用しているのですね。

つまり、「自己顕示欲を誇示する」ためです。

「俺ってこんなにスゲーんだぜ!」と言いたいのです。

 

食べログ」のプレフィールに

「こうして辛口のレビューを書くのは〇〇県内のフレンチとイタリアンのレベルを上げるためだ」

こんなことを本気で書いている人もいるくらいです。

 

恥ずかしげもなく、こんなことが書ける神経を私は持っていません。

 

先日、私の店に来たお客様もおそらくもう来ないでしょう。

というか、そういうお客様は私の店のターゲットではありません。

どうぞ、他の店に行ってください。

(勘違いしないでね。そのお客様は悪い人ではないし、そもそも私たちの料理に怒っていたわけでもないです。結局、最後は満足して帰っていきました)

 

さて、まとめます。

 

➀「食べログ」だろうが、SNSだろうが、何を書かれようが無視。そんな口コミに一喜一憂しないこと。

➁口コミなんぞ見る暇があったら、POP一枚書け!!

③自分の店を「好きだ」と言ってくれるお客様に向けて全力で商売しろ!

 

 

アサヒが値上げだってさ。値上げしない飲食店は潰れるかもね。

飲食店のポータルサイトの件で「食べログ」やら「ぐるなび」やらそれぞれについて、細かいことを書いていこうと思っていたのですが、今回は急きょ変更します。

 

何故か?

 

アサヒがビールを値上げすると発表したからです。

それも「缶ビールは値上げしない、瓶と樽を値上げする」というのです。

 

headlines.yahoo.co.jp

 

これは

「スーパーで缶ビールを買うエンドユーザーは値上げしません。でも、飲食店向けの卸は値上げします」

ということです。

 

露骨に業務用を狙い撃ちです。

 

つまり、家で飲むビールを値上げして、売り上げが下がっては困る。だから、缶ビールは値上げしない。

 

でも、「飲食店は仕入れ値が上がっても、きっと売価は変えないだろう」という風なアサヒの軽薄な読みが透けて見えます。

 

本当に飲食店が売価を上げないなら、確実に飲食店は疲弊していきますよね。

誰が考えても明らかです。中学生でも分かります。

 

今日の朝の情報番組でも、この話題を取り上げていました。

 

都内の安売り居酒屋のオーナーだか店長にインタビューし、この値上げについて聞いていました。この店は生ビール中ジョッキを390円で売る店です。

 

これに対し、この居酒屋のオーナーだか店長はこう答えていました。

「値上げはしないでしょうね。値上げしたら、お客様が離れていきます」

 

うーん大丈夫か?潰れるぞ!

と私は思うわけです。

 

私は値上げ大歓迎です。

店での売価もバンバン値上げします。

実際、この9月からビールも値上げしましたし、その他の商品も値上げしました。

9月の売上が落ちたか?

昨年の9月よりも上がりました。そんなもんです。

 

これは経営者のマインドの問題です。

 

「安さが売り」の店なら、値上げしたらお客様は離れてしまうかもしれません。

鳥貴族が10月から値上げするくらいですから、安売りはもう限界が来ています。

マックだって気が付いたら、セットが600円オーバーがメインになっています。

牛丼の松屋も500円オーバーの商品ばかりです。

ガストだって同じですね。高単価商品を打ち出しています。

 

「安さをウリにせず、価値をウリにしている」店なら値上げ万歳です。

というか

値上げ以外に生き残っていく道はありません。

だって、大手だって値上げしてるし。

そんなことも分からずに、安さにこだわる小さな飲食店が潰れていく現実が悲しいです。

無知とは罪です。

 

経営者が「安くなければお客様が来ない」と思い込んでいるなら、それは大きな間違いだということです。

 

私の店は一部の商品は「原価100円程の商品を売価800円売っています(つまり原価率12%程)」が、この商品はめちゃくちゃ売れます。トップの売上です。

これはその商品の価値がちゃんとお客様に伝わっているからです。

 

(ぜひ私が書いた過去のブログを参考にして下さい)

kawagoetaiyou.hatenablog.com

kawagoetaiyou.hatenablog.com

 

「390円のビール」の価値は「390円」という「値段(安さ)」なのです。

 

ちなみに私の店では同じビールを「680円」で売っています。

もしかしたら390円のビールよりも量が少ないかもしれません。

でも、みんな普通にオーダーしてくれます。

そんなもんです。

決して、私の店は高級店ではありません。大衆店のちょい上くらいです。

 

あなたは「値段」をウリにしますか?

それとも「価値」をウリにしますか?

 

答えは明白ですね。

飲食店のポータルサイト攻略 ~前編~

飲食店ポータルサイトから集客するための基礎編

kawagoetaiyou.hatenablog.com


前回のブログをご覧いただければ、なぜ飲食店においてポータルサイトが重要かということについて、簡単に紹介しました。

 

ネット集客に限らず、複数の集客方法を心がけてください。

例えば、「食べログ」だけではダメです。

必ず「ぐるなび」と「食べログ」の両方をやって下さい。

 

店舗の業態やエリアによって最適なポータルサイトは違うので、「ホットペッパー」かも知れませんし、外国人が多い店舗なら「トリップアドバイザー」が良いかもしれません。

 

何故複数やるべきか?

 

ぐるなび」オンリーだったら、もし「ぐるなび」がダメになったときに集客が出来なくなります。

10個の集客方法を実践していたら、1個がダメになっても残り9個で集客が可能だからです。

 

でも、当然、販促予算は上限がありますね。

 

いくらでもお金が使えるよ、という店舗は何から何までやりましょう(費用対効果はしりませんが)。

 

私たちのような小さな店舗には一か月に何十万も出せるわけがありません。

 

だた、勘違いしないでほしいのは

 

「お金がないから販促出来ない」のではなく、

 

「販促するから売上が伸び、利益が出て、更に販促にお金をかけることが出来る」という流れが正解です。

この考え方は超重要です。

 

仮に今はお金がなくても最低限の販促費をケチらないで下さい。

ケチるとじり貧になりますよ。

 

とはいっても、販促にお金をかけるにも優先順位があります。

私の経験から下記のように優先順位をつけてみました。

優先順位の高い順位に実践しましょう。

 

食べログ > ぐるなび >>> LINE@ >> ホットペッパー >> その他ポータルサイトSNS

 

最優先は「食べログ」です。

何故なら、費用対効果が抜群に良いからです。

他を大きく引き離しています。

FacebookTwitter、インスタグラムなどは最後の最後で良いです(というかやらなくても良いです)。

 

 

色んな飲食店コンサルタントの方が、ポータルサイト対策セミナーをやっていますが、その多くが「食べログ」を対象にしています。最古参の「ぐるなび」に絞った対策セミナーをやることはマレです。コンサルタントが「食べログ」を対象にするのは、おそらく「食べログ」が一番影響力があるからということです。ちなみに「ホットペッパー」は「ホ」の字も出てきません。

 

私もそう思います。

実際、私の店も「ぐるなび」「食べログ」の両方をやっています。

 

当店における月額使用料は下記のようになっています。

 

ぐるなび」は一か月10万円ほど。

(送客手数料があるので前後する。なお、正規会員は54000円~)

 

食べログ」は一か月2万7000円。

 

ぐるなび」よりも「食べログ」経由の方が予約が多いです。

月によって変わりますが、「食べログ」経由の予約は

だいたい数字にして「ぐるなび」の1.5倍から2倍です。

月額料金は「食べログ」が3分の1以下なわけです。

ということは費用対効果は5~6倍も「食べログ」の方が良のです。

食べログはほぼ毎日1~4件ほどの予約が入ります。

 

ぐるなび」をやめて「食べログ」だけにした、なんてお店も聞きます。

でも「複数のポータルサイトをやるのが鉄則」という考えから、私は両方やるべきだと思います。たとえ、「ぐるなび」が「食べログ」よりも効率が悪くてもです。

 

あくまで、私の店の数字なので、他店の状況は分かりませんが、おそらくそれほど大きくかけ離れた数字ではないはずです。

 

ちなみに「ホットペッパーグルメ」(月額20000円弱)はどうか?

上記2サイトと比べると、そもそもユニークユーザー(ホットペッパーを使う人の数)が圧倒的に少ないです。つまり、「ホットペッパー」経由のアクセスが超少ないということです。

 

でも「ホットペッパー」はアクセスが超少ないのが欠点ですが、「コンバージョン率」は上記2サイトよりも非常に高いです。「コンバージョン率」とは「成約率」のことです。つまり、アクセスに対して予約が何件あったかの率です。ホットペッパーで店を探す人は少ないのですが、そもそも登録店舗も少ないので、ページを魅力的に作れば、競合店が少ない分、予約に繋がる確率が「食べログ」「ぐるなび」よりも高いのだと思われます。

 

次回からは「食べログ」「ぐるなび」「LINE@」「ホットペッパーグルメ」「その他」と言うように個別に考察していきたいと思います。

飲食店のポータルサイト登録はなぜ必要か? ~基礎編~

飲食店のポータルサイト

 

(消費者でもある)皆さんは店選びをするとき、どのように調べますか?

そこで役に立つのがポータルサイトですね。もちろん私も使います。

 

大手の3大サイトは

 

食べログ

ぐるなび

ホットペッパーグルメ

 

だと思います。

 

他にもたくさんあります。

 

トリップアドバイザー

「レッティ」

「エキテン」

楽天ダイニング」

 

などがあります。

外国人観光客が増加傾向にある中、「トリップアドバイザー」はともかく、今のところ大手3社とは比較にならないほどのアクセス数が少ないので今回は大手3社をクローズアップしてみます。

 

販促においてネット広告は最重要です。

今や誰しもスマートフォンを所持し、お店選びにはネット検索が欠かせないからです。

でも意外と個人の飲食店のオーナーさんは手つかずの分野でもあるのです。

 

業態やエリアによっては、新聞折り込みチラシや無料配布の情報誌も有効な店舗もあるでしょう。その辺はいずれ掘り下げますが、まずはネット広告に関して大手3大ポータルサイトを中心に考察していきます。

 

まず、「無料でネット販促して、新規集客が出来る」なんて幻想は捨ててください。

前回の本ブログでも書きましたが、SNSで集客できるのはごく一部のラッキーな店舗だけです。あなたの店舗がSNSだけで集客できると信じて投稿し続けるのは時間と労力のムダ以外の何物でもありません。即刻辞めるか、遊びと割り切ってください。

 

最初にやるべきはポータルサイトに正規会員として登録することです。

 

物事には優先順位があります。

最優先事項から手を付けていきましょう。

 

あなたの店がラーメン屋さんのように「予約が必要ない店」あるいは「低単価な店(客単価1000円以下)」ならは登録は不要です。

 

絶対にポータルサイトに登録してはいけません。お金と時間の無駄です。

そもそも客単価1000円以下の店舗に予約をして行く人はいません(こだわりのランチ店は除く)。

 

それと、高級店や超高級店も登録しないで下さい。

高級店とは客単価8000円を超える店です。超高級店とは客単価15000円を超える店です。登録すると品格が落ちます。安い店になってしまします。

 

低単価の店と高単価の店も食べログなどの口コミサイトに色々書かれるでしょうが、放っておいて問題ありません。何を書かれようが無視です。何も気にすることはありません。そんな口コミにつられて絶対に味を変えてもいけません。徹底的に無視です。というかそんなサイトは見てもいけません。

 

一方、「宴会利用などで団体予約をして行く中級店」「客単価が3000円~6000円の店」は絶対に登録してください。100%登録すべきです。

 

何故か?

 

この客単価ラインはマジョリティの価格帯だからです。

大多数の消費者がこのラインの中にいます。

この価格帯を狙っている店舗なら絶対にポータルサイトは役に立ちます。

みんなスマホでネット検索するからです。そして、その検索した中から店舗を選ぶからです。

 

 

では、どのポータルサイトが有効か?

 

最古参の「ぐるなび」か?

口コミ中心の「食べログ」か?

リクルートが手掛ける「ホットペッパーグルメ」か?

 

どれが最も集客に関して効果的・効率的かは、店舗の業態、狙っているターゲット、エリア、店舗の方向性によっても違うので一概には言えません。

 

次回はこの3大ポータルサイトについて詳しく見ていきたいと思います。

 

ただ、あくまで、埼玉で飲食業をする私の意見なので、自分が展開するエリア以外ではどうなのかは不明ですが、おおむね間違っていないと確信しています。もちろん私個人の考え方ですし、「そうじゃない」というご意見もあるでしょうが、そこは大目に見てやって下さい。と言う風に事前に言い訳をしておきます(このブログはポータルサイトの人も見ているからなあ…)。

 

 

 

ネット集客について考えてみる SNS編

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娘が6歳になりました。来年は小学校です。先日、ランドセルを選びに池袋にあるショールームに行ってきました(私は仕事の為行けませんでした・・)。茶色のランドセルを選んだそうです。女の子なので「赤」や「ピンク」を選ぶのかと思っていました。定番の色を選ばなかった娘に、何だか僕の血を引いているのだなあと感慨深くなってしまいました。

 

さて、この写真は私の娘の写真です。親が勝手に載せているので、娘には申し訳ないのですが、商売人の家に生まれたからには、そういう運命にあるといつか納得してくれると思います。

 

プライベートと商売をどうネット集客に結び付けるかというのが今回のテーマです。

以下、仕事の話をしまーすぜ!!

 

「どうやって集客するか?」というのは飲食店に限らず、どのビジネスでも永遠の課題です。

 

今の時代「無料」でいくらでもSNSを使って宣伝できます。フェイスブックTwitter、インスタグラム、LINE@など・・・

 

みなさんの中にも上記のようなSNSを使って宣伝している方も多いと思います。

もちろん私もやっています。

 

でも、そのSNSがちゃんと集客につながっているのでしょうか?

写真や動画がシェアされてお客様が大挙する。

確かにそういう店は実際存在します。でも、ごくごく一部です。レアケースです。

「自分の店も」なんて甘い考えは持たない方が良いですね。

 

私は正直、SNS(有料広告は除く)は「集客するには効率が非常に悪い」と思っています。

 

なので、私の場合はSNSはやりますが、半分「遊び」で楽しんでやっています。

 

実際にどんなことを投稿しているかと言うと、大半が私のプライベートのことばかりです。店の宣伝もしますが、ほんのちょっとです。

割合で言うと、「プライベート80%、店の宣伝20%」といったところでしょうか?

 

じゃあ、何のためにSNSをやるのか?

 

SNSには「個」に焦点を当てて投稿しています。

この場合「個」とは「社長である私(家族も含む)」のことですね。

ときに「店長」だったり、「大学生のアルバイトスタッフ」だったりします。

 

SNSに自分たちのプライベートの内容を投稿することにより、私やスタッフと言う「個人に興味を持ってもらう」のが目的です。

 

「誰だか知らない人の日常になんか興味ないよ」というのがもっともな意見です。

 

でも、SNSの投稿は自分や店のフォロワーや友だち登録してくれた人に向けたものなので、私の直接の知り合いか、そうではなかったとしても、少なくとも私の店に来てくれたことがある人たち、興味を持ってくれた人たちなのです。

 

毎回毎回、店の宣伝ばかりのタイムラインなんて誰も見ませんよね。当然スルーです。でも、店の宣伝ではなく、社長やスタッフのプライベートのことだったら、見る人が少なからずいるはずです。

 

そうして、何回も見ていると、だんだん親近感がわいてくるのですね。

これを「単純接触効果」と言います。

 

毎日テレビで見る芸能人に親近感を覚えるのと同じです。

 

一度も会ったこともないのに、しかも年上にも関わらず「中居くん」なんて呼んじゃうわけです。AKBや乃木坂を我が子のように応援しちゃうのです。夏の甲子園を見て、高校球児に涙しちゃうのです。

 

こうして、親近感をもってくれれば、「今夜はどこで食事をしようかな?」となったときに、自分の店を思い出してくれる確率があがるわけです。

 

要は

SNSはあくまで「つながりを作る(保つ)ためのツール」と考えましょう。爆発的な集客をするためのツールではないということです。

 

 

今日のまとめ

 

SNSをやったからといって、すぐに来店人数が増えるわけではないです。

 

SNSはあくまで「つながりを作る(保つ)」ためのツールだと考えましょう。

 

③地道ですが、やり続けることに意味があります。

 

④「個」を出すことによって、あなたの店の親近感が高まるのです。

 

⑤親近感が高まれば、あなたの店を選ぶ確率が高くなるのです(集客につながる)。

 

次回は、飲食店のポータルサイトについて考察してみたいと思います。

「いっちゃんのプリン」と「夏の甲子園」 ~「物語を売る」ことの大切さ~

今日の朝、情報番組の「スッキリ」を見ていて「10代の企業家」を特集していました。

その中で兵庫県のある高校生の女の子が出ていたのです。

 

名前は「いっちゃん」。女子校生だそうです。

 

どうやら中学生時代から(今は高校生)、「地産地消にこだわったプリン」を製造販売しているそうです。

 

ウェブサイトはこちら

いっちゃんの手作りスイーツ オンラインショップ

 

何もとりえもなかった「いっちゃん」がお母さんから教えてもらった「プリン」がとても美味しく出来て、自分に自信を持ったそうです。「みんなに食べてもらいたい」という気持ちが生まれて、試行錯誤の末、今では近隣のスーパーに卸したり、ネット通販をしたり、イベントに出店したりしているそうです。何と年商400万円!!

 

高校生ということもあり、放課後にお母さんと一緒に全て自分たちで作っているので、数に限りがあってなかなか手に入らないくらい人気なのだそうです。

 

ここに「物語」があるのですね。

 

①何も取りえのなかった中学生の「いっちゃん」

➁お母さんから教わった「プリン」が美味しく出来た

③プリンを作ることで「いっちゃん」は自分に自信を持つことが出来た

④みんなにも美味しいプリンを食べてもらいたい

⑤中学生(現在は高校生)が作ったプリンがスーパーで売られている

 

余談(というか本質)ですが、この「いっちゃん」はビジュアル的に可愛いのです。

こういうことを言うと「差別主義者だ」と言われるかもしれませんが、「ビジュアルは才能」なのです。

 

スーパーのいっちゃんのプリン売り場には「いっちゃんの写真付きの手書きのPOP」が貼ってあるのです。

 

こんなの売れるに決まっているじゃないですか!!

 

肝心のプリンの味自体はとってもシンプルらしいです。

味だけ比べると、素材にこだわっているにせよ、他にいくらでも美味しいプリンはあるはずです。ブラインドでテイスティングしたら、当然そうでしょう。

 

でも、いっちゃんのプリンは、他のプリンよりも圧倒的に美味しいのです。

 

何故か?そこに「物語がある」からです。

 

高校野球夏の甲子園)とアメリカのメジャーリーグを比べてみて下さい。

 

プレーだけ見れば、どう考えたってメジャーリーグの方が圧倒的に上ですね。

でも、国籍だったり、生い立ちやどれほど苦労したかという背景も、全然知らないプレーヤーなのです。スーパープレーに驚嘆しても、そこに感動は生まれません。

 

一方、高校球児はどうか?

野球に興味がなかったとしても、同じ日本人だし、きっと苦労したんだろうなというのが分かるし、高校生活が野球一筋だったんだろうな、ただひたすら一生懸命なんだというのがヒシヒシと伝わってくるのです。

 

だから、メジャーリーグの名プレーを見ても感動しないけれど、甲子園を見ると泣いてしまうのです。

 

そこには「物語がある」からなのです。

 

「いっちゃんのプリン」と「甲子園」は全く同じなのです。

 

私は何度も言っていますが、料理人は試作しながら「素材にこだわったり」「美味しい」「美味しくない」ばかりに拘ってしまいます。半分正解で、半分間違いです。単に美味しさばかりを追求するとキリがないです。不毛です。当然、差別化など絶対に出来ません。

 

 

今日のまとめ

 

あなたの作った料理はもちろん美味しいです。

 

でも、そこに物語を加えてください。

 

物語をまとった商品は、どこにもない「輝きを持った商品」になるのです。

 

どこにもない「あなただけのオリジナル」の商品になるのです。

 

今朝はこの放送を見て、同じ経営者としてとてもやる気を駆り立てられました。悔しい。自分の力の無さを痛感した朝でした。私もまだまだやれることは沢山あるのだなあ。とても楽しいアイディアが沢山沸いてきました。頑張るぞー!!いっちゃん、どうもありがとう!!

価値を売るということ

以前から何度も言っていますが、

絶対に「安さ」をウリにしてはいけません。

一時的には集客につながるかもしれませんが、トータルで見ると何の得にもなりません。

「価格に生きる者は価格に死ぬ」

ということです。

 

前回のブログでお伝えした商品がどれだけ売れているのか?

kawagoetaiyou.hatenablog.com

 

9月1日~16日までの14日間までの数字を公表します!

 

82杯です。1日平均5.8杯です。月間150杯ペースです。

5人に一人がオーダーする数です。

5.8杯は一日平均なので、多い日には1日20杯以上出ます。

 

グラス1杯800円です。

 

当店は決して高級店ではないです。

 

皆さん、1杯800円のドリンクを飲みますか?

 

恐らく、値段だけ聞いたら NO でしょうね。

 

でも、当店では飛ぶように注文が入ります。

お代わりする人もいます。

当店では1杯1200円や1500円の梅酒も月に2~3杯出ます。

 

もう一度言います。

 

800円~1500円はグラス1杯の値段です。

 

どうやって売っているかは過去のブログをご覧下さい。

 

しかも、この800円のサングリアは原価がめっちゃ安いです。

原価が低くても、高く売る方法は下記のブログも参考にして下さい。

kawagoetaiyou.hatenablog.com

このブログは3月に書いたものです。

ビックリしました。

たまたま当時のブログで今回と同じ期間(14日間)の売上です。

商品は違いますが比べてみると・・・

 

3月(14日間) 700円 42杯

9月(14日間) 800円 82杯

 

3月のブログでも「700円が14日間でいて42杯なら大ヒット商品」と書いていましたが、9月は「800円が14日間で82杯」です。

 

3月は1種類、9月は2種類とアイテム数に違いはあります。

だとしても倍の売上です。

 

改めて、魅力の伝え方、セールスライティングの大切さを学びました。

 

小さな飲食店は「絶対に安売りをしてはいけません」。

今回の商品開発や売り方は、あなたにも今すぐマネ出来ます。

ただ、これはこのままマネても同じような効果は出ないかもしれません。

お店のコンセプトや狙っている客層によっても違うため、必ずあなたのお店に落とし込んでマネてくださいね。

女性が興味のあることは5つだけ?!それを徹底的に打ち出すと、ヒット商品は生まれます。

誤解を恐れずに言います。

飲食店で女性グループが話す内容は次の5つだけです。

それ以外はありません。

あくまで飲食店での話です。そはんなに怖い顔せず、気軽に聞いてやって下さい。

 

女性の興味のあること

  1. 美容
  2. 健康
  3. 恋愛(好きな芸能人なども含む)
  4. 子どものこと
  5. 他人の悪口(自分のダンナ含む)

以上です。

これは年代は関係ありません。20代以上の全ての年代に共通します(と断言!)。

 

私はこういう仕事上(飲食店)、お客様が話す内容が否が応でも聞こえてきます。

特に私の店は女性が85%の店なので、女性同士のグループが大半です。

 

誤解をしないで下さい。私は女性を非難しているわけではないです。

 

あくまで、このブログは小さな飲食店を経営するオーナー向けに書いているので、ビジネスの観点からの考察になっています。

つまり、いかに女性を取り込むために、どういうアプローチをすべきかということにフォーカスしています。ご理解ください。

 

女性をターゲットにするなら、前述の5つの関心ごとにフォーカスして打ち出しをすれば良いのです。

 

まずは私が作ったPOP(2017年9月デビュー)をご覧下さい。

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サングリアを打ち出しています。

このPOPと店内黒板で売り上げは絶好調です。

9月1日~打ち出しを開始し、10日現在で59杯も売れています。

月間150杯をオーバーするペースですね。

28席の小さな店ですので大ヒット商品です。

しかも1杯800円です!超ハイプライスなのに、一番売れているのです(500円のドリンクもたくさんあるのにです)。

恐らく、値段ではないところに価値を感じてオーダーしてくれているのだろうと思います。

 

さて、POPの内容を見ていきましょう。

 

ポイント

  1. 「美肌になる」 ⇒ 恋愛、美容、健康
  2. 「Xmasまでに」 ⇒ 恋愛、「今オーダーしなきゃ!」という希少性
  3. 「キレイになる」 ⇒ 恋愛、美容
  4. 「大きなワイングラス」 ⇒ ゴージャス感

 

と言うように「美容」「健康」「恋愛」を徹底的に打ち出しています。

 

そして、重要なのは「Xmasまでに」というように、期間を意識させているところです。

 

「〇月〇日までの期間限定」「〇〇個の数量限定」「今だけの限定価格」と言うように「希少性」を入れると効果が高くなります。

 

これに「季節感」(これも希少性の一つですね。今回だと林檎や梨)がプラスされれば、パーフェクトです。

 

この商品およびPOPは「女性だけをターゲット」にしています。

男性は一切無視です(男性諸君ごめんね)。

 

つまり、打ち出したい商品を一体誰に食べてもらいたいのか、飲んでもらいたいのかを明確にすることが大切ですね。

 

今日のまとめ

  1. ターゲットを明確にすること
  2. そのターゲットに向けてPOPを作ること
  3. ご利益は何かを書くこと
  4. 季節感と希少性を書くこと

 

これだけでヒット商品は生まれます。

 

これでダメなら、「そもそもその商品の需要がなかった」ということで、潔くさっさと退散しましょう(私もそういう商品がいくつかありますw)。

安売りの限界

以前「値下げはダメ」という話をしました。

まだ読んでない方は下記をどうぞ。

kawagoetaiyou.hatenablog.com

 

今日の東洋経済オンラインでこんな記事が出来ていました。

 

news.infoseek.co.jp

 

非常に参考になる記事です。

アメリカのアパレルのことでしょ?と思わず、自分に置き換えてみて下さいね。

 

アメリカのトイザらスも倒産するかもというニュースも流れていました。

競合するウォルマートやAmazonに勝てないからです。

 

ナショナルブランド(NB)を扱うということは、安売りの波に飲まれる可能性が高いということを意味します。

同じものを買うのならば、消費者は安い方を選びますし、宅配してくれるならば尚更です。ネットを叩けば、どこが一番安いかすぐにわかってしまいます。

 

幸い、私たち小さな飲食店はSPA(製造小売業)みたいなものです。

つまり、私たちの商品はどの店とも違うのです。

たとえ、その商品が唐揚げだとしても同じではないのです。

 

付加価値をつけて、高く売っていきましょう。

僕の店も秋の商品デビューに合わせて、既存商品をいくつも値上げしました。

 

格安ピザを売りに70店舗ほどチェーン展開していた日本の会社は7月に破産手続きをしました。2016年には国から賞をもらうほど業界では注目の会社でしたし、2019年には上場を目指していたそうです。それが倒産です。

 

280円均一の鳥貴族も10月~値上げすると発表がありました。

 

格安を売りにしてはいけません。絶対にいけません。

一部、客寄せ用やイベント用、顧客情報を入手するために安売りを上手に使うならば良いですが、日常的に安売りしてはいけません。

 

あなたはあなただけのオリジナル商品を持っています。

その価値をお客様にちゃんと伝えていますか?

そして、ちゃんと適正な利益をとっていますか?

 

次回は僕の店の打ち出しに関して紹介しようと思います。

ありがとう おでん

9月になりました。

秋ですね。

僕の店も秋メニューになりました。

 

9月になって大手各社はどんなものを打ち出しているのでしょうか?

 

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コンビニ各社は「おでん」を打ち出し始めました。

 

セブンイレブンは「おでん ありがとう」というキャッチフレーズです。

ローソンも同様に「おでん」を打ち出しています。

ファミマはうーん、未確認です。ごめんなさい。

 

セブンとローソン、同じ「おでん」を打ち出しているのですが、販促方法が対照的なのですね。

 

セブンは店外POPとして、おでんの「のぼり」を3~4本ずらーっと並べています。

対して、ローソンはどうか?

当然おでんの「のぼり」は出ているのですが、1本だけです。他の何種類かののぼりと一緒に並べてあります。

 

やっぱりセブンってスゴイなあと思うわけです。

何故か?

「1枚ののぼり」よりも、「3枚ののぼり」の方が効果があるのです。

 

これってとっても重要です。

 

打ち出し商品は「一番目立たなくてはいけない」のですね。

当たり前です。じゃなきゃ売れません。

 

これって飲食店でも応用できますよね。

 

僕の店の打ち出し商品は

「壁に何枚もPOPが貼ってあります。同じPOPが並べて何枚も貼ってあります」

「メニューブックにもその商品が何回も登場します」

「スタッフも口頭でお勧めします」

 

売れるか売れないかの違いは何か?

露出の差なのです。

 

誤解を恐れずに言うならば、その商品が美味しいかどうかということとは無関係なのです。

 

今日のまとめ

売りたい商品は露出をガンガン増やす!