人手不足と移民受け入れについて考える ~民主主義とグローバリズムの弊害~
今や、コンビニや飲食店で外国人スタッフを見るのが当たり前になってきています。
生産年齢人口の減少による、深刻な人で不足。
時給を上げても人が集まらない。
私たちの業界だけではありませんが、本当にしんどい時代です。
もちろん私の店も例外ではありません。
なぜ、企業側は政府に対し、外国人労働者の受け入れを要請するのか?
もちろん人手不足だからです。
そして、もうひとつ大事な視点があります。
単純労働の外国人は「賃金が安い」からです。
日本人は人口減少に伴い、時給を上げても集まらない。
じゃあ、「外国人を使えば人手不足も解消し、賃金も安い」から一石二鳥じゃん、と考えているのです。
これは非常に危険な考えです。
短期的に見れば、たしかに賃金の安い外国人を雇うと人手不足も解消するし、賃金の高い日本人を雇うよりも利益が出るわけです。
そりゃあ、企業側からしてみれば、外国人労働者バンザイですね。
でも中長期的に見ると確実にマイナスです。
今まで積極的に移民を受け入れていた欧州は、既に移民排斥の方向に動いています。
欧州の場合、宗教的な問題もあるので、単順に日本の場合と比較は難しいですが、いずれにせよ日本は世界の潮流から逸脱しています。
私は「外国人が嫌いだ」「外国人出ていけ」と言っているわけではないです。
私の友達にも在住外国人はいますし、例外なくみんな良い奴らです。
ポイントは「人手不足の問題を外国人で解決するな」ということです。
今まで100の仕事を3人でしていたのに、その100の仕事を2人でやらなければならない。
これが人手不足ですね。
この足りない1人を外国人で補うのではなく、100の仕事を2人でこなすにはどうしたら良いかを考えることが重要なのです。
ここに投資をすることでイノベーションが起こり、一人当たりの生産性向上に繋がるわけです。
「生産性の向上」とは、すなわち「所得の増加」とイコールです。
100の仕事を3人ではなく、2人で出来るようになったら、給料が1.5倍です(もちろんこんなに単純なわけではないですが… )。
このことに気が付いてほしいのです。
菅さんも安倍さんも間違いなくこのことに気が付いている筈です。
だって、こんな単純なことはちょっと勉強した中学生でも分かるレベルですもん。
でも、自民党の支持基盤の産業界からの要望は断れないのかなあ。
今の企業は「今だけ、カネだけ、自分だけ」になってしまっているのだろうな。
まさにグローバリズムの弊害。
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