アサヒが値上げだってさ。値上げしない飲食店は潰れるかもね。
飲食店のポータルサイトの件で「食べログ」やら「ぐるなび」やらそれぞれについて、細かいことを書いていこうと思っていたのですが、今回は急きょ変更します。
何故か?
アサヒがビールを値上げすると発表したからです。
それも「缶ビールは値上げしない、瓶と樽を値上げする」というのです。
これは
「スーパーで缶ビールを買うエンドユーザーは値上げしません。でも、飲食店向けの卸は値上げします」
ということです。
露骨に業務用を狙い撃ちです。
つまり、家で飲むビールを値上げして、売り上げが下がっては困る。だから、缶ビールは値上げしない。
でも、「飲食店は仕入れ値が上がっても、きっと売価は変えないだろう」という風なアサヒの軽薄な読みが透けて見えます。
本当に飲食店が売価を上げないなら、確実に飲食店は疲弊していきますよね。
誰が考えても明らかです。中学生でも分かります。
今日の朝の情報番組でも、この話題を取り上げていました。
都内の安売り居酒屋のオーナーだか店長にインタビューし、この値上げについて聞いていました。この店は生ビール中ジョッキを390円で売る店です。
これに対し、この居酒屋のオーナーだか店長はこう答えていました。
「値上げはしないでしょうね。値上げしたら、お客様が離れていきます」
うーん大丈夫か?潰れるぞ!
と私は思うわけです。
私は値上げ大歓迎です。
店での売価もバンバン値上げします。
実際、この9月からビールも値上げしましたし、その他の商品も値上げしました。
9月の売上が落ちたか?
昨年の9月よりも上がりました。そんなもんです。
これは経営者のマインドの問題です。
「安さが売り」の店なら、値上げしたらお客様は離れてしまうかもしれません。
鳥貴族が10月から値上げするくらいですから、安売りはもう限界が来ています。
マックだって気が付いたら、セットが600円オーバーがメインになっています。
牛丼の松屋も500円オーバーの商品ばかりです。
ガストだって同じですね。高単価商品を打ち出しています。
「安さをウリにせず、価値をウリにしている」店なら値上げ万歳です。
というか
値上げ以外に生き残っていく道はありません。
だって、大手だって値上げしてるし。
そんなことも分からずに、安さにこだわる小さな飲食店が潰れていく現実が悲しいです。
無知とは罪です。
経営者が「安くなければお客様が来ない」と思い込んでいるなら、それは大きな間違いだということです。
私の店は一部の商品は「原価100円程の商品を売価800円売っています(つまり原価率12%程)」が、この商品はめちゃくちゃ売れます。トップの売上です。
これはその商品の価値がちゃんとお客様に伝わっているからです。
(ぜひ私が書いた過去のブログを参考にして下さい)
「390円のビール」の価値は「390円」という「値段(安さ)」なのです。
ちなみに私の店では同じビールを「680円」で売っています。
もしかしたら390円のビールよりも量が少ないかもしれません。
でも、みんな普通にオーダーしてくれます。
そんなもんです。
決して、私の店は高級店ではありません。大衆店のちょい上くらいです。
あなたは「値段」をウリにしますか?
それとも「価値」をウリにしますか?
答えは明白ですね。