こだわりのお洒落なカフェは何故3年以内に閉店してしまうのか?飲食店の販促をアラフォーオヤジ目線で「おもしろおかしく」考えてみる

飲食店を2店舗経営しています。POP制作などの販促やオヤジギャグと飲酒を担当しています。私が作ったPOPやオヤジギャグを参考に飲食店の販促について「おもしろおかしく」オヤジ目線で考えます。

ネット集客について考えてみる SNS編

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娘が6歳になりました。来年は小学校です。先日、ランドセルを選びに池袋にあるショールームに行ってきました(私は仕事の為行けませんでした・・)。茶色のランドセルを選んだそうです。女の子なので「赤」や「ピンク」を選ぶのかと思っていました。定番の色を選ばなかった娘に、何だか僕の血を引いているのだなあと感慨深くなってしまいました。

 

さて、この写真は私の娘の写真です。親が勝手に載せているので、娘には申し訳ないのですが、商売人の家に生まれたからには、そういう運命にあるといつか納得してくれると思います。

 

プライベートと商売をどうネット集客に結び付けるかというのが今回のテーマです。

以下、仕事の話をしまーすぜ!!

 

「どうやって集客するか?」というのは飲食店に限らず、どのビジネスでも永遠の課題です。

 

今の時代「無料」でいくらでもSNSを使って宣伝できます。フェイスブックTwitter、インスタグラム、LINE@など・・・

 

みなさんの中にも上記のようなSNSを使って宣伝している方も多いと思います。

もちろん私もやっています。

 

でも、そのSNSがちゃんと集客につながっているのでしょうか?

写真や動画がシェアされてお客様が大挙する。

確かにそういう店は実際存在します。でも、ごくごく一部です。レアケースです。

「自分の店も」なんて甘い考えは持たない方が良いですね。

 

私は正直、SNS(有料広告は除く)は「集客するには効率が非常に悪い」と思っています。

 

なので、私の場合はSNSはやりますが、半分「遊び」で楽しんでやっています。

 

実際にどんなことを投稿しているかと言うと、大半が私のプライベートのことばかりです。店の宣伝もしますが、ほんのちょっとです。

割合で言うと、「プライベート80%、店の宣伝20%」といったところでしょうか?

 

じゃあ、何のためにSNSをやるのか?

 

SNSには「個」に焦点を当てて投稿しています。

この場合「個」とは「社長である私(家族も含む)」のことですね。

ときに「店長」だったり、「大学生のアルバイトスタッフ」だったりします。

 

SNSに自分たちのプライベートの内容を投稿することにより、私やスタッフと言う「個人に興味を持ってもらう」のが目的です。

 

「誰だか知らない人の日常になんか興味ないよ」というのがもっともな意見です。

 

でも、SNSの投稿は自分や店のフォロワーや友だち登録してくれた人に向けたものなので、私の直接の知り合いか、そうではなかったとしても、少なくとも私の店に来てくれたことがある人たち、興味を持ってくれた人たちなのです。

 

毎回毎回、店の宣伝ばかりのタイムラインなんて誰も見ませんよね。当然スルーです。でも、店の宣伝ではなく、社長やスタッフのプライベートのことだったら、見る人が少なからずいるはずです。

 

そうして、何回も見ていると、だんだん親近感がわいてくるのですね。

これを「単純接触効果」と言います。

 

毎日テレビで見る芸能人に親近感を覚えるのと同じです。

 

一度も会ったこともないのに、しかも年上にも関わらず「中居くん」なんて呼んじゃうわけです。AKBや乃木坂を我が子のように応援しちゃうのです。夏の甲子園を見て、高校球児に涙しちゃうのです。

 

こうして、親近感をもってくれれば、「今夜はどこで食事をしようかな?」となったときに、自分の店を思い出してくれる確率があがるわけです。

 

要は

SNSはあくまで「つながりを作る(保つ)ためのツール」と考えましょう。爆発的な集客をするためのツールではないということです。

 

 

今日のまとめ

 

SNSをやったからといって、すぐに来店人数が増えるわけではないです。

 

SNSはあくまで「つながりを作る(保つ)」ためのツールだと考えましょう。

 

③地道ですが、やり続けることに意味があります。

 

④「個」を出すことによって、あなたの店の親近感が高まるのです。

 

⑤親近感が高まれば、あなたの店を選ぶ確率が高くなるのです(集客につながる)。

 

次回は、飲食店のポータルサイトについて考察してみたいと思います。

「いっちゃんのプリン」と「夏の甲子園」 ~「物語を売る」ことの大切さ~

今日の朝、情報番組の「スッキリ」を見ていて「10代の企業家」を特集していました。

その中で兵庫県のある高校生の女の子が出ていたのです。

 

名前は「いっちゃん」。女子校生だそうです。

 

どうやら中学生時代から(今は高校生)、「地産地消にこだわったプリン」を製造販売しているそうです。

 

ウェブサイトはこちら

いっちゃんの手作りスイーツ オンラインショップ

 

何もとりえもなかった「いっちゃん」がお母さんから教えてもらった「プリン」がとても美味しく出来て、自分に自信を持ったそうです。「みんなに食べてもらいたい」という気持ちが生まれて、試行錯誤の末、今では近隣のスーパーに卸したり、ネット通販をしたり、イベントに出店したりしているそうです。何と年商400万円!!

 

高校生ということもあり、放課後にお母さんと一緒に全て自分たちで作っているので、数に限りがあってなかなか手に入らないくらい人気なのだそうです。

 

ここに「物語」があるのですね。

 

①何も取りえのなかった中学生の「いっちゃん」

➁お母さんから教わった「プリン」が美味しく出来た

③プリンを作ることで「いっちゃん」は自分に自信を持つことが出来た

④みんなにも美味しいプリンを食べてもらいたい

⑤中学生(現在は高校生)が作ったプリンがスーパーで売られている

 

余談(というか本質)ですが、この「いっちゃん」はビジュアル的に可愛いのです。

こういうことを言うと「差別主義者だ」と言われるかもしれませんが、「ビジュアルは才能」なのです。

 

スーパーのいっちゃんのプリン売り場には「いっちゃんの写真付きの手書きのPOP」が貼ってあるのです。

 

こんなの売れるに決まっているじゃないですか!!

 

肝心のプリンの味自体はとってもシンプルらしいです。

味だけ比べると、素材にこだわっているにせよ、他にいくらでも美味しいプリンはあるはずです。ブラインドでテイスティングしたら、当然そうでしょう。

 

でも、いっちゃんのプリンは、他のプリンよりも圧倒的に美味しいのです。

 

何故か?そこに「物語がある」からです。

 

高校野球夏の甲子園)とアメリカのメジャーリーグを比べてみて下さい。

 

プレーだけ見れば、どう考えたってメジャーリーグの方が圧倒的に上ですね。

でも、国籍だったり、生い立ちやどれほど苦労したかという背景も、全然知らないプレーヤーなのです。スーパープレーに驚嘆しても、そこに感動は生まれません。

 

一方、高校球児はどうか?

野球に興味がなかったとしても、同じ日本人だし、きっと苦労したんだろうなというのが分かるし、高校生活が野球一筋だったんだろうな、ただひたすら一生懸命なんだというのがヒシヒシと伝わってくるのです。

 

だから、メジャーリーグの名プレーを見ても感動しないけれど、甲子園を見ると泣いてしまうのです。

 

そこには「物語がある」からなのです。

 

「いっちゃんのプリン」と「甲子園」は全く同じなのです。

 

私は何度も言っていますが、料理人は試作しながら「素材にこだわったり」「美味しい」「美味しくない」ばかりに拘ってしまいます。半分正解で、半分間違いです。単に美味しさばかりを追求するとキリがないです。不毛です。当然、差別化など絶対に出来ません。

 

 

今日のまとめ

 

あなたの作った料理はもちろん美味しいです。

 

でも、そこに物語を加えてください。

 

物語をまとった商品は、どこにもない「輝きを持った商品」になるのです。

 

どこにもない「あなただけのオリジナル」の商品になるのです。

 

今朝はこの放送を見て、同じ経営者としてとてもやる気を駆り立てられました。悔しい。自分の力の無さを痛感した朝でした。私もまだまだやれることは沢山あるのだなあ。とても楽しいアイディアが沢山沸いてきました。頑張るぞー!!いっちゃん、どうもありがとう!!

価値を売るということ

以前から何度も言っていますが、

絶対に「安さ」をウリにしてはいけません。

一時的には集客につながるかもしれませんが、トータルで見ると何の得にもなりません。

「価格に生きる者は価格に死ぬ」

ということです。

 

前回のブログでお伝えした商品がどれだけ売れているのか?

kawagoetaiyou.hatenablog.com

 

9月1日~16日までの14日間までの数字を公表します!

 

82杯です。1日平均5.8杯です。月間150杯ペースです。

5人に一人がオーダーする数です。

5.8杯は一日平均なので、多い日には1日20杯以上出ます。

 

グラス1杯800円です。

 

当店は決して高級店ではないです。

 

皆さん、1杯800円のドリンクを飲みますか?

 

恐らく、値段だけ聞いたら NO でしょうね。

 

でも、当店では飛ぶように注文が入ります。

お代わりする人もいます。

当店では1杯1200円や1500円の梅酒も月に2~3杯出ます。

 

もう一度言います。

 

800円~1500円はグラス1杯の値段です。

 

どうやって売っているかは過去のブログをご覧下さい。

 

しかも、この800円のサングリアは原価がめっちゃ安いです。

原価が低くても、高く売る方法は下記のブログも参考にして下さい。

kawagoetaiyou.hatenablog.com

このブログは3月に書いたものです。

ビックリしました。

たまたま当時のブログで今回と同じ期間(14日間)の売上です。

商品は違いますが比べてみると・・・

 

3月(14日間) 700円 42杯

9月(14日間) 800円 82杯

 

3月のブログでも「700円が14日間でいて42杯なら大ヒット商品」と書いていましたが、9月は「800円が14日間で82杯」です。

 

3月は1種類、9月は2種類とアイテム数に違いはあります。

だとしても倍の売上です。

 

改めて、魅力の伝え方、セールスライティングの大切さを学びました。

 

小さな飲食店は「絶対に安売りをしてはいけません」。

今回の商品開発や売り方は、あなたにも今すぐマネ出来ます。

ただ、これはこのままマネても同じような効果は出ないかもしれません。

お店のコンセプトや狙っている客層によっても違うため、必ずあなたのお店に落とし込んでマネてくださいね。

女性が興味のあることは5つだけ?!それを徹底的に打ち出すと、ヒット商品は生まれます。

誤解を恐れずに言います。

飲食店で女性グループが話す内容は次の5つだけです。

それ以外はありません。

あくまで飲食店での話です。そはんなに怖い顔せず、気軽に聞いてやって下さい。

 

女性の興味のあること

  1. 美容
  2. 健康
  3. 恋愛(好きな芸能人なども含む)
  4. 子どものこと
  5. 他人の悪口(自分のダンナ含む)

以上です。

これは年代は関係ありません。20代以上の全ての年代に共通します(と断言!)。

 

私はこういう仕事上(飲食店)、お客様が話す内容が否が応でも聞こえてきます。

特に私の店は女性が85%の店なので、女性同士のグループが大半です。

 

誤解をしないで下さい。私は女性を非難しているわけではないです。

 

あくまで、このブログは小さな飲食店を経営するオーナー向けに書いているので、ビジネスの観点からの考察になっています。

つまり、いかに女性を取り込むために、どういうアプローチをすべきかということにフォーカスしています。ご理解ください。

 

女性をターゲットにするなら、前述の5つの関心ごとにフォーカスして打ち出しをすれば良いのです。

 

まずは私が作ったPOP(2017年9月デビュー)をご覧下さい。

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サングリアを打ち出しています。

このPOPと店内黒板で売り上げは絶好調です。

9月1日~打ち出しを開始し、10日現在で59杯も売れています。

月間150杯をオーバーするペースですね。

28席の小さな店ですので大ヒット商品です。

しかも1杯800円です!超ハイプライスなのに、一番売れているのです(500円のドリンクもたくさんあるのにです)。

恐らく、値段ではないところに価値を感じてオーダーしてくれているのだろうと思います。

 

さて、POPの内容を見ていきましょう。

 

ポイント

  1. 「美肌になる」 ⇒ 恋愛、美容、健康
  2. 「Xmasまでに」 ⇒ 恋愛、「今オーダーしなきゃ!」という希少性
  3. 「キレイになる」 ⇒ 恋愛、美容
  4. 「大きなワイングラス」 ⇒ ゴージャス感

 

と言うように「美容」「健康」「恋愛」を徹底的に打ち出しています。

 

そして、重要なのは「Xmasまでに」というように、期間を意識させているところです。

 

「〇月〇日までの期間限定」「〇〇個の数量限定」「今だけの限定価格」と言うように「希少性」を入れると効果が高くなります。

 

これに「季節感」(これも希少性の一つですね。今回だと林檎や梨)がプラスされれば、パーフェクトです。

 

この商品およびPOPは「女性だけをターゲット」にしています。

男性は一切無視です(男性諸君ごめんね)。

 

つまり、打ち出したい商品を一体誰に食べてもらいたいのか、飲んでもらいたいのかを明確にすることが大切ですね。

 

今日のまとめ

  1. ターゲットを明確にすること
  2. そのターゲットに向けてPOPを作ること
  3. ご利益は何かを書くこと
  4. 季節感と希少性を書くこと

 

これだけでヒット商品は生まれます。

 

これでダメなら、「そもそもその商品の需要がなかった」ということで、潔くさっさと退散しましょう(私もそういう商品がいくつかありますw)。

安売りの限界

以前「値下げはダメ」という話をしました。

まだ読んでない方は下記をどうぞ。

kawagoetaiyou.hatenablog.com

 

今日の東洋経済オンラインでこんな記事が出来ていました。

 

news.infoseek.co.jp

 

非常に参考になる記事です。

アメリカのアパレルのことでしょ?と思わず、自分に置き換えてみて下さいね。

 

アメリカのトイザらスも倒産するかもというニュースも流れていました。

競合するウォルマートやAmazonに勝てないからです。

 

ナショナルブランド(NB)を扱うということは、安売りの波に飲まれる可能性が高いということを意味します。

同じものを買うのならば、消費者は安い方を選びますし、宅配してくれるならば尚更です。ネットを叩けば、どこが一番安いかすぐにわかってしまいます。

 

幸い、私たち小さな飲食店はSPA(製造小売業)みたいなものです。

つまり、私たちの商品はどの店とも違うのです。

たとえ、その商品が唐揚げだとしても同じではないのです。

 

付加価値をつけて、高く売っていきましょう。

僕の店も秋の商品デビューに合わせて、既存商品をいくつも値上げしました。

 

格安ピザを売りに70店舗ほどチェーン展開していた日本の会社は7月に破産手続きをしました。2016年には国から賞をもらうほど業界では注目の会社でしたし、2019年には上場を目指していたそうです。それが倒産です。

 

280円均一の鳥貴族も10月~値上げすると発表がありました。

 

格安を売りにしてはいけません。絶対にいけません。

一部、客寄せ用やイベント用、顧客情報を入手するために安売りを上手に使うならば良いですが、日常的に安売りしてはいけません。

 

あなたはあなただけのオリジナル商品を持っています。

その価値をお客様にちゃんと伝えていますか?

そして、ちゃんと適正な利益をとっていますか?

 

次回は僕の店の打ち出しに関して紹介しようと思います。

ありがとう おでん

9月になりました。

秋ですね。

僕の店も秋メニューになりました。

 

9月になって大手各社はどんなものを打ち出しているのでしょうか?

 

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コンビニ各社は「おでん」を打ち出し始めました。

 

セブンイレブンは「おでん ありがとう」というキャッチフレーズです。

ローソンも同様に「おでん」を打ち出しています。

ファミマはうーん、未確認です。ごめんなさい。

 

セブンとローソン、同じ「おでん」を打ち出しているのですが、販促方法が対照的なのですね。

 

セブンは店外POPとして、おでんの「のぼり」を3~4本ずらーっと並べています。

対して、ローソンはどうか?

当然おでんの「のぼり」は出ているのですが、1本だけです。他の何種類かののぼりと一緒に並べてあります。

 

やっぱりセブンってスゴイなあと思うわけです。

何故か?

「1枚ののぼり」よりも、「3枚ののぼり」の方が効果があるのです。

 

これってとっても重要です。

 

打ち出し商品は「一番目立たなくてはいけない」のですね。

当たり前です。じゃなきゃ売れません。

 

これって飲食店でも応用できますよね。

 

僕の店の打ち出し商品は

「壁に何枚もPOPが貼ってあります。同じPOPが並べて何枚も貼ってあります」

「メニューブックにもその商品が何回も登場します」

「スタッフも口頭でお勧めします」

 

売れるか売れないかの違いは何か?

露出の差なのです。

 

誤解を恐れずに言うならば、その商品が美味しいかどうかということとは無関係なのです。

 

今日のまとめ

売りたい商品は露出をガンガン増やす!

「完璧主義者」という言い訳

「完璧主義者」と聞いて、何を思い浮かべるだろうか?

 

職人

こだわっている

プロフェッショナル

頑固一徹

カッコいい

 

「おれ、完璧主義なんだよね。だから、こんなクオリティの低いものなんて、お客様に出せないよ」

 

おお、本当にこだわっていて、完璧主義って何だかカッコいい気がしますね。

 

一方、僕はどうか?

 

店のスタッフと新商品の打ち合わせや試作をしていて

「うーん、もう一歩何だけどなあ。まあ、とりあえず、それでスタートしちゃって良いよ。やりながら修正していこう。じゃあ明日からスタートね」

 

僕の場合、いつもこんな感じです。

完璧主義者の人からすると「ひどくいい加減」に感じるかも知れませんね。

 

僕の店も9月から秋メニューがスタートしたんですね。

でも、一部の新メニューは最終的な形になってないまま、スタートしています。

営業しながら、より良い形を模索していけば良いと思っているからです。

 

僕から言わせると

「完璧主義者」という言葉は「何もやらない言い訳野郎」「市場からの評価にビビッているチキン野郎」と同義です。

 

100点を目指して修正を繰り返す、いつになってもリリースされない。

 

僕は3日で考え、70点でリリースしちゃて、やりながら修正していく。

 

経営者として、どちらが正しいか?

 

趣味の世界なら「完璧主義」も良いかもしれない。だって、生活をかけて趣味に没頭する人はいないから。とことんお金と時間をかけて徹底してやればよい。

 

経営者は自分や家族、従業員の生活をかけてビジネスをやっているのです。

いつまで経ってもデビュー出来ない完璧主義の商品は利益を1円も生み出さない一方、70点の未完成の商品は稼いでくれるのです。

 

そもそも、100点の完璧な商品なんてものは存在しないのです。

 

優秀な頭脳を持った社員が多数いる有名な大企業でも、商品をリリースしてから、トラブルが起きたり、何度も修正改良を繰り返しているのです。

僕らのような小さな飲食店が完璧で100点の商品やサービスを提供出来るなんてありえないのです。

 

だとしたら、70点でも良いので、とっととリリースするのが正解ですね。

美味しいから売れるわけじゃなくて、、、

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今日は8月25日です。飲食店に限らず、アパレル業界もそうなのですが、秋冬商品のデビューの時期ですね。

 

私はもともとアパレル業界におりましたので、8月末に秋冬物スタート、2月末に春夏物スタートという流れで動いておりました。

 

飲食店の皆様もおそらく今、9月からの秋冬メニューの開発に苦労しているのではないかと思います。もちろん、私の店もそうです。今日も試作と写真撮りをし、グランドメニューの作製に時間を費やしています。

 

新商品を開発するにあたり重要なポイントは何でしょうか?

 

「美味しい料理」を開発することではありません。

「売れる料理」を開発すること、これが一番重要です。

 

料理人はみんな「美味しい料理」を作りたがります。

「この食材を使ったら、もっと美味しくなるのではないか?」と考えてしまいます。

もちろん、間違っていないのですが、料理人が思っているほど、こだわりはお客様には伝わりません。肌感覚ですが、提供側のこだわりの60%伝わっていたら良い方なのではないでしょうか?つまり、どれだけこだわってもお客様には半分ほどしか伝わっていないのです。これでは料理人の自己満足の世界ですね。まあ、ほとんどの飲食店はこのパターンです。

 

私の家の近くにあった、何から何までこだわって、一から全てを仕込んでいる店が最近閉店しました。そんなものです。

 

一方、「何でこんな店が流行っているんだ?」という店ってありませんか?

 

繁盛店や近隣の店舗を視察したときに「うちの店の方が美味しい」「この店の料理はたいしたことない」なんて思っていませんか?アラ探しばかりしていませんか?

 

こう思ってしまう人は要注意です。というか、完全にアウトです。成長しません。

 

私たちは、ついつい他人を批判してしまします。

何故か?

他人を批判する(下げる)ことによって、自分の優位性を相対的に高めようとするからです。

これは人間の性(サガ)です。

でもこれでは一歩も前へ進みませんよね。1ミリも成長しません。

 

どんどん前へ進む人はみんな同じ考えをします。

相手の良いところを見るのです。

そして、すぐに自分に置き換えて、すぐに取り組みます。圧倒的スピードで行動します。どんどんパクります。

 

これが、「前へ進む人」と「進まない人」の差です。

 

今日のまとめ

➀相手の悪いところばかりフォーカスしないこと

➁相手の良いところにフォーカスし、自分の店にどう置き換えたら良いかを考えること

 

相手が困っていることを解決してあげる 前回の続き

「相手が困っていることを解決してあげる」

 

これが全てのビジネスの基本ですね。

 

前回のブログでも少し話しました。

kawagoetaiyou.hatenablog.com

 

今回は私の店でやっているちょっとした(でも決まれば大きい)売上アップのテクニックをお伝えします。

 

まずは実際に使っているメニューをご覧下さい。

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これは当店の飲み放題メニューの一部です。

ドリンクの内容は今回はどうでも良いので無視しますね。

重要なのはこのメニューの下半分です。

 

「相手の困っていることを解決してあげる」

 

そう、これは「宴会の幹事さん」に向けたメッセージになっています。

 

宴会の幹事を経験したことがある方ならわかると思います。

 

2次会の場所を前日までに予約しておけば良いだけの話なのですが、大抵の場合、決めていません。

何故なら、何人が2次会に行くか不明だからです。また、2次会の会場に行く正確な時間もあやふやです。

 

飲食店側も「来店人数も来店時間もあやふやくな予約」はあまり受けたくありません。他のお客様に迷惑がかかる場合もあるし、ドタキャンの可能性もあります。

 

だから、宴会の幹事も前日までに2次会の会場をおさえづらいのです。

 

では、当日、幹事はどうするか?

 

1次会の終盤になるとソワソワし出します。近隣の居酒屋やカラオケボックスに電話して空き状況を確認します。週末の22時頃だとなかなか大人数で入れる店はありません。「2次会に行く人~?」と大きい声で聞いても、みんな酔っぱらっているのでまともに聞いてもくれません。寝てしまっている人もいます。さあ、困りました。

 

そこですかさず、

店のスタッフが駆け寄って「うちでこのまま2次会やりませんか?」と声を掛けるのです。

貸切が終わった後、そのあと22時頃に再オープンするわけですが、まずそんな時間から新規のお客様が来ることはマレです。来ても少人数。だったら、今目の前にいる貸し切り宴会の30人の団体(全員でなくても)に残ってもらった方が店側も助かるのです。そもそも2時間飲み放題の後なわけですから、みんなほとんど飲みませんので、店は超儲かります。

 

当店の場合、

飲み放題のメニューに「そのまま2次会出来ますよ」という内容を、最初から載せちゃっているのです。

こうした方が、幹事は最初から2次会の選択肢のひとつにしてくれるし、スタッフが口頭でプッシュすれば、残ってくれる確率が高くなります。

 

意外と飲食店のスタッフでここまでやっているところは少ないと思います。とても単純で簡単に今日から出来るので、飲食店の皆様はぜひやってみてくださいね。

 

 

今日のポイント

 

➀困っている人を見つける

➁困っている人に直接訴えて、解決策を提示してあげる

 

相手が本当に望んでいることを見極める

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こんばんは。最近、自宅のリフォームをしたのです。それに伴い色んなものを新しく買い替えています。先日は近くのホームセンターにキッチン用のゴミ箱を買いに、5歳の娘と1歳の息子と一緒に家族全員で行きました。

 

やっと探していた丁度良いサイズのゴミ箱が見つかったのです。

 

それも束の間、問題はここからです。

 

5歳の娘がそのサイズよりも「大きいサイズが欲しい」と言い出したのです。大きいサイズは高さが合わないのでキッチンには置けません。「それでは大き過ぎちゃうの」と娘に言っても全く聞く耳を持ちません。店内で大声を出し、「欲しい、欲しい!!」と泣き出す始末です。

 

これは困ってしまいます。子育てをしている方ならわかると思いますが、よくあることです。いくら「こうこうこうだから」と論理的に説明しても子供には通じません。こちらが何を言おうがどうにもなりません。

 

ここはホームセンターの店内ですし、他のお客さんや店員さんに迷惑をかけてもいけないので、泣いて叫ぶ娘をむりやりひっぱって、急いで会計を済まし外へ出ました。

 

車に乗って家に帰る途中もずっと「大きいのが欲しい!!」と大声で泣き叫んでいます。

 

かみさんはイライラして娘に怒鳴ってしまいます。娘は余計泣き叫ぶわけです。

 

実はホームセンターに買い物に行く直前まで、ボルダリングのジムに行っていたのですね。最近はボルダリングにハマっていて、週一ペースで私と娘とで通っているのです。

 

つまり、娘は疲れていたのですね。眠かったわけです。

決して、大きいゴミ箱が欲しかったわけではないのです。

ただただ眠かっただけなのです。

 

私は泣き叫ぶ娘に「わかったよ、じゃあ、大きいゴミ箱を買いに行こうか?」と車を途中でユーターンさせ、さっきのホームセンターに再度向かいました。案の定、ホームセンターに着くまでの間に娘は寝てしまいました。駐車場についても起きません。15分ほどそのまま駐車場で車から降りずにそっとしておきました。目を覚ました娘に「着いたよ。買いに行く?それとも家に帰る?」と聞くと「家に帰る」という返答し、また眠りにつきました。やっと娘のギャーギャーも治まり、無事に家に帰ることが出来ました。

 

これは私たちのビジネスにも通じる考え方です。

 

相手が本当に「望んでいること」「悩んでいること」「解決したいこと」は何なのか?

それをちゃんと理解し、相手に提供出来ているか?

 

飲食店で言えば、お客様は必ずしも「美味しいものを食べに来ているわけではない」のです。

 

「同窓会」と言う利用目的で来店しているのならば、「久しぶりに会う昔の仲間との楽しい時間」を望んでいるのです。料理はあくまで引き立て役でしかありません。

記念写真を撮ってあげたり、もし、当時の先生が来るのであれば、サプライズをお手伝いしてみたりするのです。

 

誕生日などの「記念日」での来店であれば、「誕生日のデザートプレート」を用意したり、記念写真を撮ってあげたり、その写真撮影用に帽子やメガネなどの誕生日盛り上げグッズ(100円ショップで売っているやつ)を貸し出したりするのです。

 

テレビや雑誌に取り上げられた飲食店ばかりに行く人たちがいます。

こういう人たちは「その店の美味しい料理が食べたい」わけではありません。

「話題の店に行ってきた」ということを友達に自慢したいのですね。写真をバンバン撮ってSNSにアップするのです。つまり自慢することが目的なのです。

 

もう一度言います。

お客様は「美味しい料理を食べに来ているわけではない」のです。

私たち飲食店の人間は、お客様が「望んでいること」「悩んでいること」「解決したいこと」をしっかりと見極めて、それに対してどこまで答えることが出来るか?それが私たち飲食店の仕事なのです。

 

「あなた(料理人)が作った料理が美味しいという理由だけで来店しているわけではない」のです。

 

料理人は気分を悪くするかもしれませんが、これが真実です。

 

料理は美味しくて当たり前の時代になりました。

美味しいのはあくまでスタート地点です。

その他に何が出来るか?

それが繁盛する店としない店の差になるのだろうと思います。